演説の「動き」

 この前、不思議な候補者の演説風景をネットでみました。ある首長選挙だったのですが、候補者が話しているときに、あっちを向いたりこっちを向いたり。それはいいとしても、無理矢理に手を振り上げて動かしている。まるでロボットのような感じなのです。おそらく選対に指示されて演説の時に腕を使うように言われたのだろうけど、あまりに不自然。そのせいか、この候補者の演説している動画はほとんどアップされておらず、探すのに苦労しました。応援弁士の動画はいっぱいあったんだけど(ちなみにこの人は当選しました…選挙は難しい)。

 肘を胸より上にもってくるのは、「パワーゾーン」と呼ばれて、力強い印象を与えます(一度鏡で見てください)。かといって、いつも同じようにするべきではないです。話している内容と手の動きが合ってないと、「愛してる」と言いながら中指を突き立てているような不自然な印象を与えます。

 有名な、バラク・オバマの2008年のベルリン・スピーチを見てみてください。抑制された中にも、右手を挙げたり、その手のひらを胸のところにもってきたり、リズミカルに動かして、段々上に上げたり、表情豊かです。そしてそれによってスピーチの説得力が増しています。https://www.youtube.com/watch?v=OAhb06Z8N1c で、それはどうして可能になったか。共和党の方も出しておきましょう。こちらはアーノルド・シュワルツネッガー(当時カリフォルニア州知事)の2004年共和党大会のスピーチです。これもオバマ2008ベルリンと並んで、ベスト10(いやベスト3か?)に入るぐらいの名演説です。https://www.youtube.com/watch?v=ZJJ6h72oiLk 冒頭から「わぉ、オスカーを受賞したみたいだな」と、ユーモアと観衆への賞賛を一発かましておいて、「私の出演作の一つは『トゥルー・ライズ』ていうんだけど、まさにそれは民主党大会に当てはまるね」と聴衆を湧かす。自分がアメリカの市民権を得たときの話(「一日中アメリカ国旗を背負ってそこら中駆け回っていたよ」)から、ソ連占領下のオーストリアでソ連兵の検問を通過した時の話(「本当に怖かった。だって、その時はまだアクション・スターじゃなかったからね」)など、一言一句説明したいぐらいの名スピーチですが、今回はアクションを見てください。まったく自然ですよね。しかし、スタッフによると、「自然に見えるぐらいになるまでに、猛練習していた」そうです。あの「大俳優」のシュワルツネッガーが「自然に」見えるようになるまで練習している!何故、世の中の候補者(や政治家)が練習しないのか、全く分かりません。共に頑張りましょう!!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です