いきなり資料1が抜けています。生産と「貿易」というところが難しくて、生産と「消費」なら結構たくさん図があるのですが、「生産と貿易」で作っている図が見当たらず、やむを得ず英語の資料StatistaというサイトのCocoa: The Global Trade of “Brown Gold”という記事から取りました。消費じゃなくて貿易にしているのは、貿易ではヨーロッパがダントツで一番になっているからです。消費だとヨーロッパ、米国、南米、アジア諸国、日本でちょっと分散していて、ヨーロッパが強く責任を持つべき!という論調になりにくいのだと思います。要はカカオってヨーロパに輸入されて、加工されて世界に出回っているんですね(常識でしたか・・・)。また、カカオとココアが一緒だということも、この課題で初めて知りました。中央アメリカからスペインに持ち帰られたカカオという呼び名はヨーロッパに広まりましたが、ただ1カ国、イギリスだけは、カカオという発音が難しかったため、音の組み合わせが変わってCocoa(ココア)と呼ぶようになったそうです。
資料4は、AIによって一時は雇用が減るけど、仕事の裾野が広がって最終的には雇用が増えるよ(ホンマかいな)という図で、突っ込めばもっと書けましたが、時間がないのであっさりと書いてます。資料5も難しいです。GDP成長率が高かった2000年~2005年(1.22%)や2010年~2015年(1.05%)には、TEF(技術進歩)が寄与していると言いたかったのではないかと推測しました。資料6もどこに意図があるのか読み取るのが難しいグラフです。失業率と現金給付がほぼリンクしている2018年までの事を言えば良いのか、政策が変わって教育訓練給付や雇用調整等助成金が増えた(Welfare to Work政策みたいですね)2018年以降の部分に言及すれば良いのか。時間も無いので2018年以降の政策転換はパスしました。しかし、「出題の趣旨」を読むと、「経済成長によるプラスの効果と失業支援などの財政負担増によるマイナスの効果」を書いた答案が少なかった、とありますが、逆に、びっくりです。そこを書かずに何を書いたのでしょうか。②のロボット税が必要かどうかは、使えそうな資料があまりないので、自分で考えて書く。「稼ぎ手のとしてのロボットをどう考えるか」(出題の趣旨)ということですが、あっさり、「ロボットは納税しない」と片付けてしまいました。③の課税問題も難しいです。ほとんど選択する人がいなかったという去年の課題2も税問題でしたが、またしても税です。重要でホットな問題なので、しょうがないかもしれませんが、難しいですね。資料7、8、9からロボット税を立案せよ、というのは資料が漠然としすぎて、知識で補わないと苦しい。再掲ですが、知識を使って解かないといけない問題は受験者の専門分野によって不平等がでるので良くないと思います。「課税標準、税率まで展開した人はほとんどいなかった」(出題の趣旨)とありますが、そこまで書ける人は、よっぽど知識があるか、書く速度の速い人でしょう。