衆議院総選挙が終わって

 総選挙が終わって、まだ疲れも癒えていませんが、得た知見をボチボチ書いていきます。

 今回は(選挙)事務所の雰囲気について。

 概して、高学歴な候補者のところは事務所がエグくなる傾向があるように思います。これは(当たり前すぎて誰も書いてないのであえて書くと)受験や資格試験は「陸上」のような個人競技で、独りの頑張りでなんとでもなる。

 対して選挙は「サッカー」とか「野球」みたいなチーム・スポーツに近い。 ルールというか、そもそも種目が違う。自分より(ある分野で)能力の劣るスタッフが失敗して「何やってんだ!バカ!」と怒るか、「ドンマイ!ドンマイ!次取っていこう!」と言うかの違いである。もちろん後者が有利。

 勝つ事務所、特に奇跡の逆転劇をするような事務所は、終盤に向かって「わっさ、わっさ」という活気がある。

 自分の力が120%、いや140%ぐらいでているような錯覚におちいるときもある。フローの状態になる。こんな経験があるとやめられない(それでも「投票日があと1日後だったら」とか「あと一週間あったら」という選挙はざらにある。だから時間管理が大事なのです)。

 落選した候補者の人も、色々な思いがあるだろう。曰く「選挙区が悪かった」「時間がなかった」「回りのスタッフが悪かった」あげくに「有権者が悪かった」。

 事務所の雰囲気の責任は、第一に候補者にあります。

 ある寺の前に張り紙がしてありました。「他人は変えることは出来ないが、自分は変えることが出来る」

(だから、某政党の「変えよう。」というポスターをみて、「変わろう」じゃないのか?と思っていた。「変えよう」というのは、自分が正しいと思っている人の上から目線。これが受け入れ得られるのは、皆がそう思っているような特異な状況の時だけ)。

 負けたときにしか変われない。負けたら、天の恵みと思って反省したら良いです。

 勝ったら反省しない。初回の選挙は手伝うことが多いが、2回目は手伝わない。ほとんどの候補者は、初回は何でも聞いて学ぼうという姿勢があるが、勝つと人の言うことは聞かなくなる。

 勝ちが続くと天狗になる。何連勝もしている人が突然、落選する。常に自分を省みて、反省し改善していく希有の人だけが連続当選していく。「変えよう」じゃなく、まず自分が「変わろう」。次の選挙はもう始まっています。

 数々の困難を乗り越えて、信を問うた人。あなた達は、地域の、この国の、世界の宝であり、光です(私たちにはとてもあんなことは出来ません)。頑張ってください。そして私達も頑張ります。