選挙独白(3)

 今回、選対会議で「街宣で票は取れないです」といったら、周りが「えっ、街宣のプロが・・」って絶句されました。
 本音で言って、街宣で票は取れないと思います。街頭で候補者の演説を聞いて「この人に入れよう」と思ったことがありますか?仮定自体がレアか、無理があるように思います。

 なのに、選挙となると街宣カーをしたてて、ウグイス嬢をやとって、誰も聞いていない街宣活動に力を入れてしまう。大体、小泉進次郎とか野田佳彦みたいな演説の名人ならともかく、ほとんどの候補者は演説が下手です。演説やってても名前の連呼。名前を浸透させる意味を取り違えている。

 意外と、通勤途中のサラリーマンは聞いているように思います。短いフレーズでも政策を語らなきゃ、というのが私の考えです。駅頭活動で言うと、聞いて無くてもビラを取ってくれなくても、一般有権者は「態度」を見ていることが多いんじゃないかと思っています。運動員は嫌々やっているのか、候補者の為に一所懸命にやっているのか。本人は真剣なのか。それが判断です。

 要は、「自分が政治と関係の無い、全くの一般サラリーマンだったら、この人に入れる気になるか」ということを常に考える必要があるということです。
 選挙になると、何故か普段常識的な人でも常識を失ってしまう。

 一方、ある選挙コンサルタントの方の本を読んでいて、ハタと膝を打った言葉があって、それは「選挙は、驚きと感動」という言葉。普通のことだけをやっててもダメなんだと思います。感動させ、「分かった。お前、ここまでやるならお前に一票入れる」と思わせる必要がある。

 昔は、政治家(候補者)が朝に駅付近に立って挨拶することなんてなかったから、「おぉ」という驚きと共にそれが票になりました。今や誰でもやってます(多少はまだ効きます)。だから現埼玉県知事の上田清司さんがやっていた、「始発から終電まで」みたいなことをやる。つまり、朝一で出勤の時に立っていた候補が、夜、ほろ酔い加減で帰ってきたときにまだ駅に立っている。それをみて、びっくりして「お前そこまでやるのなら」と一票に繋がるわけです(これもすでに全国的に広まっている)。
 だから、変なアイディアでも一つぐらいは、驚くようなことをやってもらいたいんです(周りも面白いしね、いやこれは冗談)。

 要は、「常識的に考え、非常識に行動せよ」ということなんだろうと思います。頑張って!!

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