演説で大事なこと

大事なことなので最初に言います。


 正直言って、語るべきストーリーがあれば、形式やテクニックは二の次です。『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン』や『TEDトーク 世界最高のプレゼン術』などの本で書かれている内容も、「言いたいことは何なのかを突き詰めろ」につきます。
 伝えたいことは一体何なのか、これが一番大事です。出馬を決意したら、名刺やポスターの心配をしたくなりますが、まず時間のあるときに、これをやっておいた方がいいです。
 その上で分かりやすいように聞いてもらうすべを施すのです。


 で、ストーリーの続きですが、例えば、歴史的なオバマ大統領の勝利演説(シカゴ、グランドパーク)で、オバマはある女性の話をします。
 「今回の選挙にはいくつもの『史上初』がありました。…アトランタで一票を投じた一人の女性の物語です。彼女も今回の投票のために列に並んだ何百万人の内の一人です。しかし、特別な点が一つだけありました。アン・ニクソン・クーパーさんは106歳なのです。彼女が生まれたのは奴隷制が終わってわずか一世代(約30年)後で、その時、道路には車は無く、空には飛行機もありませんでした。当時、彼女のような人は二つの理由で投票を許されませんでした。一つは女性であること。もう一つは肌の色で。」
 どうでしょうか。「今年は投票権付与から○○年で・・・」なんて言うより、よっぽど、というか、全然いいですよね(この後も、演説は続きます)。
 で、大事なことなのでもう一度いいます。…
(このシリーズ続く)

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