選挙で何をやるかというと、まずその規模で違う。
市町村会議員なら、最低当選ラインを見極めて、その2倍の得票を目標に活動する。1000票で当選なら2000票。雨が降っても槍が降っても投票に行ってくれる人を探し出す。意外と「おう、応援しているデ!」とか言っても投票に行ってくれなかったりするのだ。自分に置き換えたら分かりそうなものだが、雨が降ったらやめようかと思うし、レジャーの予定が入ったらやめようかと思うのが人情。自分が思っているほど、他の人は大事に考えてくれない。だから、必ず投票に行って自分に入れてくれる人を探し出す必要がある。
これが有権者数40万、50万とかの衆院選とか都議会議員選とか、200万人の参議院選(選挙区)とかになると様子が変わってくる。ほとんどの有権者は候補者を実際に見ることもなく、手紙や電話でもなんら接触されることなく投票をすることになる。どんなに頑張って街頭活動をやっても、有権者の数%しか会えない。
で、多くの人が考えるのがネット作戦。ネットについては別立てで書きますが、概して使い方が下手。まず写真が遠目で、何を狙って、何を伝えたいのか分からない。記事も、他人の記事の引用とか食事とか、たまにはいいけど、自分の個性とか主張が伝わる物を挟み込まないと面白くない。ま、これは長くなるので置いといて。
じゃ、何をするのか。前にも書いたが、有権者が判断するときに一番利用しているが「選挙公報」。だからこれには注力する。
次は、公示日のニュース。大体、一般の人の関心は、「選挙始まりました!」の初日、「いよいよ明日が投票日です!」の最終日に高くなる。初日のニュースは、どの候補でも平等に報道される。ここで、一番自分が言いたくてポイントになるところ、争点にすべきところを放送してもらうべきだ。放送局がどの部分を使うか分からないって?大丈夫。どう考えてもこのフレーズでしょ!というところがあるはず。なければ作るべきです。
あとは選挙期間中に幸運にも放送してくれることがある「注目の選挙区」みたいな番組。候補同じ時間が配分される。私が入った選挙でもそれがあった。NHK7時のニュース特番。一体何人の人が見てくれるのかと思うと目もくらむ思い。チマチマと駅でビラを配っていることを思えば桁違い。これを最高の物にする必要がある。
候補者の方がお医者さんだったのだが、幸運なことに事務所の入っているビルに使われていない診察室があった。ここで座談会してその様子を撮影してもらうようセットした。そしたら候補者本人さらりと白衣を着こなして入ってきました。もう誰が見ても、この候補者はどういう人で何を主張しているのかが明白。ちなみに、この方は最初ご自分で「絶望」とおっしゃっていたのですが、見事当選。もちろん何度も言っているようにこれだけの理由ではないですけどね
自分で褒めたいのは(誰も褒めてくれないので)、この診察室パターンが万が一採用されない時の為に、予備で保育パターンも撮っていたこと。子どもを呼んでおもちゃも持ってきてもらった。ただ子どもの声が大きすぎて採用されなかったようだけど・・・。
これと対照的に全く意味のないのが、選挙後に放送される「選挙振り返り番組」の取材。選挙期間中はいろいろ規制があるので、選挙後にワイドショーなどで使う映像のための取材が入ることがある。これはまったく投票と無関係、はっきり言って邪魔。
私の関係した某選挙では、選挙戦の重要なところでこの取材のために相当の時間と労力を割いていた(そこではペーペーだったので意見できず)。結果、当初有力と言われていたこの候補者の方は落選しました。 と言うわけで、いろいろなメディアと上手く付き合って、有権者の方にリーチしてください!