夢負けるものか

夢負けるものか

 河村たかしの手書きで書かれた後援会報のタイトルである。今もあるのかわからないが、手書きでまるで怪文書のような文面で右上に「善意の手配り切手」とか書いてある。でもこれが何故か読んでしまうのだ。大抵の候補者はピカピカの紙に自分の写真をでかでかと載せたビラを作って配っているが、大方は読まれずに捨てられているだろう。常識にとらわれずに常識的な事をやっているのが、選挙モンスターこと河村たかしなのだ。 今回も、自分の政党以外の共産党から自民党まで!すべての政党を敵に回しても勝ってしまう。逆にこれは、数の問題ではなくて、「河村市長がいじめられている」というストー-リーを拡散したのではないか。 選挙における「ストーリーの重要性」は、あっさり忘れられている重要点の一つだ。2017年の衆院選では、「小池百合子率いる希望の党にはじき出されたはぐれ者が集まって反乱を起こす」というストーリーが有権者の心を捕らえて実力以上の結果を出したのであり、小泉郵政選挙しかり政権交代選挙しかり、ストーリーをしっかり作れなければ、有権者に伝わらない。 もう一つ、横井陣営が初日に公開質問状をもって河村陣営に突撃していたけれど、パフォーマンスの上手な河村たかしに対抗してなのだろうけど、イマイチ決まってなくて格好の悪いものだった。やっぱり身についた自然なパフォーマンスでないと滑ってしまう。そのあたりは、ニコ動にでて「ガースーです」と言ってしまう首相周辺や、単なるブース・イベントをフェスと呼んだりする某政党と同じようなセンスの悪さを感じてしまう。 最後に水かぶりのパフォーマンスだ。これは名古屋人でなくてもやっぱり面白い。河村は嫌いだけど、水かぶりは見たいという人もいるのではないかな?僕もある高学歴候補者(女性)が劣勢になったときに「当選したら水かぶりますって宣言するのはどうか?」と進言したんだけど、あっさりスタッフ段階で却下されたな。とにかく若手はしっかり河村さんを研究して欲しい。

演説について

広島再選挙、色々な切り口で色々な人が語っているが、一つの切り口として「演説」で見てみたい。いまは、ネットで同時中継とかツイッターとかで候補者の演説が見られるので本当にありがたい。
 初日、第一声の宮口候補の演説聞いてびっくりした人は多いと思う。上手いし、すっと心に入ってくる。実は、元アナウンサーの人は何故か演説が上手くない人が多い。これは謎だけど、構成が上手く出来てないのではないかな。宮口候補は、シングルマザーで3人の子ども、しかも障害のあるこどもを育てて、それでヘルプマークの普及活動を・・・という、生きてきたこれまでと出馬の経緯が衝撃的で筋が通っているので、たまたますっと頭に入ったのかもしれない。
 対して西田候補の第一声を一日遅れで聞いたが、「これは追いつかれるのでは」と直感したほど上手くない。官僚的な匂いが消えていないのだ。「僕が自民党の選対だったら1千万円払ってでもコーチを付けて練習させるが」と思ったが、最終日まで、自然に上手くなる以上になってなかったので、しなかったのだろう。
 最近思うけど、大きな選挙になればなるほど、演説が下手だと当選しないのではないかな。市会議員、町会議員だったら演説しなくても、知り合いのところを回って票を集めれば当選できるし、僕もそっちを推薦する。しかし、最近はネットで誰でもいつでも「しゃべり」を見れるようになっているので、演説が上手くないのは致命的な気がする(例外があったら教えてください)

宮口候補演説
https://www.youtube.com/watch?v=LKi8Y5tIius

西田候補演説
https://www.youtube.com/watch?v=5sWIPvzBGcc 

世界を変える

鎌倉市議選、藤本あさこさん見事当選しました。定数26人のところ立候補が39人。1500票がボーダーラインと思って意識していましたが、1852票で20位当選。
 これもほとんど候補者本人と周りの皆さんのお力で、ランフォーサムシングジャパンが何をどれくらいやったのかというのは言えないところでもあるんだけど、とにかく無所属で新人で女性の候補者が当選できるというのは、後に続く人にとって大きな希望になると思います。
 ランフォーサムシングジャパンは、「いい政治家が100人出てきたら日本が変わる。日本が変われば世界が変わる」という誇大妄想(笑)を本気でやっている団体です。選挙に出るって、普通に暮らしている人には難しい(本当は難しくない)ところがありますから。
 一緒に、日本を変えて、世界を変えましょう。

平成31年度・令和元年度問題

去年の政策担当秘書試験の問題が発表されましたが、またしても著作権の関係で資料が抜けている部分が多数ありました。特に2問目の違法森林伐採の問題!問題が復元できないのは資格試験として大いに問題があります。強く抗議したいと思います。
 なとか意味の通るものを探しましたので、必要な方はおっしゃってください(資料のみ)。受講生の方には、解答例と一緒にお送りします。

常識を破って(常識に戻る)

 選挙活動をしている人の大半が、真面目で普通な活動をしているが、もっと型破りなことをして欲しいと思う。特に、弱い候補は普通のことをしいたら勝てない。
「始発から終電まで」(駅頭演説)もよく見かけるようになったが、あれば元をたどれば、埼玉県知事、現参議院議員の上田清司先生がオリジナル。とあるセミナーで上田先生が、「朝出かけに挨拶していた奴が、ほろ酔い加減で帰ってきたらまだやっている、ってところにホロってくるんだよ」とおっしゃっていたのを聞いて、参加者が唖然としていたのを思い出します。 さらに「高学歴の人は『趣味:カラオケ』と書け。学歴が無い人は『趣味:読書』と書け」とか脳天打ち抜かれるような凄い講義でありました(メモが残っているはずなので探せたら追加します)。
 街宣車の乗り方も、上田先生はバンの後部座席のドアを開けて、窓枠に手をかけて体半身外に出すハコ載り。これよく考えたら、普通に助手席に乗って手を振っている候補は体の1/4しか見えないが、このハコ乗りだと体の1/2まで見える!
 これをさらに進めたのが名古屋の選挙モンスターこと河村たかし市長だ。彼の場合、街宣車の後ろで自転車に乗っているのだから1/1見える!
 両者とも一見非常識に見えるが、実は人間心理を良く分かって選挙を行っている。
だから皆さんも、常識にとらわれずに常識で考えて新しい手法を考え出してください。

選挙は運営が大事

千葉県知事選、ふたを開けてみたら与党系候補に三倍以上の差を付けて、熊谷元千葉市長が当選。 勝因については他の人もいろいろ分析されていると思うが、私の印象は(オンライン上の動画とか人の話とかの情報しかないが)勝った方は選挙運営がきっちりしていたように感じる。 思い出すのは米国のクリントンやらを当選させた無敵チーム人が書いた本で「有権者は選挙チームの選挙の運営の仕方を見ている」という話。確かに任期中に何があるのか分からないのだから、政策の細かいところ云々よりも、「このチームに任せてちゃんと運営してくれるのだろうか?」というところが、特に行政府の長(首長、大統領)を選ぶ時にはポイントになるのだと思う。 選挙グダグダで政権運営がキッチリできるとは思えないものね。選挙に勝つには、効率的で規律のある選挙運営が必要だ。

政策担当秘書資格試験セミナー

もう既にお問い合わせをいただいておりますが、今年も政策担当秘書資格試験セミナーを開催させていただきたいと思います。
昨年合格された方から「試験の一週間前にDVD見ただけで合格しました」と、まるで詐欺商法のようなお褒め言葉?をいただきましたが、この方は他の難関試験も合格されている方なので、元々書く能力のある人が「コツ」をつかめば合格する、ということだと思います。
 最近の問題傾向は、知識をあまり問うていません。出された資料をキッチリ解釈できれば、政治・行政の知識が無くても相当のレベルまでいくはずです。
 しかし、「当たり前のことを当たり前に書く」というのは意外と難しいんです。普段、家族や仲間となら「ああ、アレ取って」とか「ガースーってアレだよね」みたいに、キッチリした文で意思伝達しなくても済んでしまいます。試験や論文などでは、全然知識の無い人に向かって説明するように書かないといけないので、そこが難しいのです。添削を利用して「書く能力」を身につけていただければとおもいます(ちなみに去年の合格者は添削は利用されませんでしたが・・・その前の合格者の方はされてます)。